ブレーキの鳴き止めと、セルシオのソケット焼け ― 2012年02月06日 23時08分
ご用命ではありませんでしたけれど、低温時ブレーキ鳴きが酷いので
車検でパッドを外して確認するついでに鳴き止め加工しちゃいましょう。
コチラが取り外してパッド、タイヤと一緒に回っているディスクを
2つのパッドで挟んで止めますから、2つで1輪分になりますが
自転車でいうと、タイヤ(リム)を挟んで止めるゴムの部分です
計8個のパッドすべてに、研磨加工を行います。
削っている途中ですが、パッドの角のエッジが立っていると
ここがディスクと擦れた時音が出やすいので、回転方向の角を削ります
最後にパッドの表面に詰まっている、摩擦カスをペーパーで取り除きます
鳴き止め効果のあるグリスを、スキルプレートとパッド背面の接触面と
パッドキャリアとの接触面、キャリパーのピストンなどに塗り、組んで終了!
これで暫くは・・・多少(笑)静かに乗れると思いますが、
キャンターのブレーキ鳴きはパッドの材質からか結構定番なので(汗)
W様、ありがとうございました!
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もう1つの修理は先日ハイマウントストップランプが付かなくなった
UCF30系のセルシオ(リヤガラス下、室内にあるストップランプ)の修理
当初は単純なバルブ切れだと思っていましたが、外してみたら・・・
バルブの収まるソケットがこんな状態でビックリ(@_@;)
端子間での接触抵抗などで熱を持ち、ソケット自体焼けてしまったのか
バルブも切れていましたけれど、ソケット交換もさせていただきました。
まぁ燃えた訳じゃ無いし、裏コネクター外せばココだけ交換できますんで
もしもの事を想定された(なのかな?)作りの構造になっているのは、
さすがトヨタと言うべきでしょうか・・・
最近多いのでは、ホンダのヘッドライトコネクター焼け
こちらは最近流行の「HIDみたいに明るいヘッドライトバルブ」が原因で
想定以上の電流が流れ、端子ごと溶けてしまっていたものもありましたが
本日はフィット君の車検で、キャリパー分解 ― 2012年02月07日 22時46分
スポーツ系パッドなので、ダスト量が多いのは当然なのですが
それにしても今回は多いなぁ・・・とタイヤを回してみるとちと重い感じ
初年度登録から9年経過していましたので
フロントブレーキキャリパーのオーバーホールを行いました
取り外したキャリパーからピストンを抜き、状態確認
ピストンは固着した古いグリスを拭き取れば錆も無く良い状態です
キャリパーシリンダーの方は、チト磨かないと・・・って感じですね
ドリルにホーニング用のブラシを取り付け磨き、洗浄して確認の繰り返し
下の溝に、グリスを塗ったピストンシールを組んでから
シリンダー内部全体にも、薄くグリスをなじませます
シリンダーの上溝に、この部分を入れてからピストンを押し込みます
そうすることで、ピストンがブーツの押さえになり外れなくなりますから
このタイプはピストンを先に入れブーツを後で入れるって訳にはいきません
奥から徐々にブーツを溝の中に押し込んでいきます
コレが全周組み込まれた状態、1箇所でもはまっていないと
水などが浸入して即錆の発生に繋がるので注意して確認します
ピストンを押し込み、キャリパーシリンダーは完成
ディスクパッド清掃&鳴き止めグリスを塗り、キャリパーを元通りに取り付け
ブレーキフルードのエア抜きをして完成となります。
ただ2年前に交換してパッドが、現在残り4.8mm(新品は約10mm)
使用限度考えれば、1年後にパッドは再度チェックさせて頂かないとです!
その他、タイヤの前後ローテーションや
eクーラントの補充(コレ結構減るんですよね)ワイパーブレードゴムや
エアコンクリーンフィルターなど交換いたしました。
作業の後は、車検後の納車準備をいたします。
左側面に結構目立つコスリ傷(おそらく木の枝などで出来たモノ)があり
そのままコーティング剤塗っても傷は消せないので、ポリッシャーで磨き
傷を消してから、その後コーティング剤で仕上げてお渡ししますね。
W様、ありがとうございました!!
その他
グランドハイエース3.0ディーゼルターボ
PENNZOIL CJ10W-30&オイルエレメント交換
M様、ありがとうございました
ワゴンRのパッド交換&又磨いてみたり(笑) ― 2012年02月08日 21時23分
お客様からは"気になった部分は治しておいて"との依頼
タイヤを外してパッと目に付いた部分が、フロントのブレーキパッド
そのままではキャリパーが納まりませんので
SSTでピストンを戻しますが、固着も無く楽に戻りましたので状態はOK
パッドには「ブレーキプロテクター」と言うグリス
スライドピンには「シリコングリス」を塗って組み付けます
色は似てますが、滑らかさ(粘度)は雲泥ほど違います・・・
リヤブレーキのホイルシリンダーに漏れが出始めていたため
カップキットを交換・・・のはずが、ワゴンRの場合ピストンもセットでした(汗)
ホイルシリンダーを組み付けて、ブレーキの隙間を調整後
ドラムを取り付けナットで締め、最後にナットをカシメて固定しますが
本来ですと、ワゴンRはこのナットも毎回交換する部品です
さすがに勿体無いので、自動車屋さんの間では定番の左右入れ替え!
こうすると、締め付けたときの位置が変わるため、再度カシメ可能です♪
このエンジンで困るのがこのプラグ・・・
イリジウムタイプなので、通常なら10万キロ毎交換!?と思いきや
ワゴンRのコレは、2万キロ毎で交換するタイプなんですよねぇ・・・
それも1本1300円もする上に、交換自体もチト手間がかかるしで
長寿命タイプにしてくれれば良いのにと、外すたびに思っている次第で
交換前提なら安いの付けてよと思うのは、オイラだけじゃないはず(汗)
ワイパーゴム交換、ウォッシャーの噴射位置調整などをして作業は終了
全体にはキレイな車なのですが、ボンネットに曇りがあり艶が弱い
光に当てると写真のように、細かいコスリ傷がいっぱい入っています
コーティング剤仕上げの前に、ポリッシャーで下地処理作業
M様ありがとうございました、
明日陸自の検査が終わった後
室内清掃をして納めさせていただきますね
明日朝、雪が積もらないことを願ってますが・・・
その他、
ライトエースバン始動不良出張、バッテリー交換
K様ご用命ありがとうございました
ハリアー3.0 PENNZOIL MG5W-20交換
M様、ご来店ありがとうございました
アクティトラックのブレーキ異音の正体は(汗) ― 2012年02月09日 20時37分
この車の場合、自分がまず一番先にチェックするのが
エアークリーナーのエレメントなのですが、リヤタイヤの後にあるため
タイヤで巻き上げる砂埃が入ってしまうためか、湿式タイプも手伝って
21000kmほど走行した位でこの汚れ具合・・・ホンダさん場所変えない!?
次に気になったのが、下廻りを洗って乾かしつつ
各部点検のため走行していると、時々左前輪付近からキーキーと音が!
これはよく出る"アレ"かなと想像しつつ、リフトアップしてタイヤを外し
まずパッドを外して見てみますと、ダストを逃がすはずの縦スリットが
そのブレーキダストで埋まっちゃってましたので、ココをドライバー等で清掃
パッドキャリアごと異物を取り外し、取り出してみると・・・
なにコレ!!!!!!!!!!!!、何の干物!!!!!!!!!!!!!!!!、気持ち悪いんですけど!!!!!!!!!!!!!!!!!!
そうこれがローターに擦れて音が出ていたんですねぇ
何かは分かりませんが変な場所に入り込んだばかりに、ご愁傷様
更に、残った異物が無いか確認するためローターを外しましたが
アレでパーツはすべてだったようです(汗)
I様、ありがとうございました
時々出ていた音も無くなり、コレで静かに走れると思います
ブレーキフルード交換の必要性 ― 2012年02月10日 14時38分
今回アクティトラックの車検で交換したブレーキフルードと
当店で通常使っている、新品のブレーキフルードの比較です
色そのものの違いは、メーカーの違いで出るもので
見て頂きたいのは、2年の使用でココまで変わる濁り具合の差です。
各所で書かれていますし、知っている方も多いと思いますが
ブレーキ作動に使われているフルードは、一般的にグリコール系の液体
粘度が低く特性は良いが、水溶性の上に、吸湿性も高い液体なのです
そもそもブレーキは、タイヤとともに回るディスクローターを
ブレーキパッドで挟んで、熱エネルギーを利用して止めるモノなのですが
そのブレーキパッドに力を加える為、使われるフルードは耐熱性も大切!
DOT規格で、フルード自体に沸点の違いはありますが
ウチが通常で使う Gulf DOT4 フルードの場合、新品での沸点は
ドライ沸点(℃)267 ウエット沸点(℃)158 な性能ですが
吸湿して、水分の含有量が増えると、水=100℃で沸騰する訳ですから
下り坂等でブレーキを多用して、熱を持った時にはブレーキフルードが沸騰
⇒気泡が発生して、専門用語"ベーパーロック"と言う状況が起きます
液内に気泡が出来ると圧をかけても気泡が圧縮されるだけで
ブレーキシステムに油圧が伝わらず、ブレーキが効かない事に陥ります
吸湿性があっても、どうしてフルードに水が入るの・・・?
これは無論、油圧経路自体に水が混入するわけではありませんが
ブレーキフルードの入るタンクの上は、空気穴で外気と通じてますから
元々水を吸う性質が強い上に、車は外で使うものですから
ブレーキは常に 冷⇔温 を繰り返しますから、コレも原因の1つ
冷えた飲料を入れたコップの外を思い浮かべていただければ分かるように
外気と通じたタンク内、冷えると水滴が発生してフルードに溶け込んだりで
元々267℃まで沸騰せず圧力を伝えられるフルードが
3.7%の水分が混ざっただけで、158℃に低下するのですから
長期間交換せずに使い、もしもそれ以上に水分が入ったらどうなるか・・・
写真のフルードに出ている濁りは、古いグリス等溶ける為もありますが
水分で白濁している事も理由で、これが更に年数の経ったものですと
ゴム部品の磨耗カス等も混じり黒ずんでしまう事すらあるんです
増して、ブレーキなどの構成部品は殆どが金属製
元々、水分を嫌うというのもご納得して頂けると思います
当店では上の理由で、常に安心した性能で乗って頂く為
2-3年毎でのフルード交換をさせて頂いています事、ご了承下さい
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